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パレートの法則

2022-01-21話題 (その他・英語に関係ないもの)

パレートの法則
この記事が正しい前提で読まないようお願いします何かの考えるキッカケになれば幸いです。 

パレートの法則」という言葉を聞いたことはあるのでしょうか。詳しくはインターネットで検索して確認してください。
簡単に説明すると、アリの世界を調べて実験をした人がいて、その人の研究によれば、働きアリの20%が全体の食糧の80%の食糧をとってきているらしいのです。
他の60%の働きアリは普通に仕事をして、残りの20%は仕事もしないで怠けているアリらしいのです。
その調査の後、次のような実験をしてみたようです。よく働く20%の働きアリだけを集めてアリの社会を作ってみると、今まで一生懸命働いていたアリたちなのに、
そのアリたちが、良く働く20%のアリと普通に働く60%のアリ、そして怠ける20%のアリに分かれてしまったようなのです。
次に、怠けアリだけを集めて社会を作ってみると、全てのアリが怠けるのではなく、同じようによく働くアリと普通のアリと怠けアリに分かれてしまうというのです。
怠けているアリはただ怠けているわけではなく、よく働くアリが何かの原因で働けなくなった時に、働くアリになるのです。
このことから、怠けアリは非常事態に備えて待機しているような存在だと考えられているらしいのです。

研究結果(調査結果)は以上なのですが、「この結果が人間の世界にも当てはまる」とか、当てはめようと言い出す人が出てきます。
人間も自然界の一部と考えれば当てはまるのかもしれませんが、研究結果や調査結果を他のことに当てはめようという時は、
鵜呑みにしないで、条件なども含めて本当に正しいのか疑ってみる必要があるような気がしています。
( ※「鵜呑みにするのは危険」の記事は ⇒ コチラ)

アリの世界のことは本当に人間の社会や会社に当てはまるのでしょうか。
アリの世界のことを良く知っているわけではありませんが、おそらくアリの社会では、一生懸命働いたからといって
他のアリよりいい物が食べられたり、沢山食べられたりするわけではないと思われます。また褒美のようなものがあるとも思えません。
逆に、働かないからと言って食べ物がもらえないとか巣から追い出されるようなこともないのではないでしょうか。

一方、人間の社会(会社)はどうでしょう。
もし人間の世界も、一生懸命仕事をしても特に待遇がよくなるわけではなく、怠けて仕事を全くしなくても注意されたり待遇が悪くなったり生活に困ったりするのでなければ
働きアリの研究結果のように、20%のよく働く人と、60%の普通に働く人、20%の怠ける人…のように分かれるのかもしれません。
でも実際はどうでしょう。人間は給料をもらって仕事をしています。雇っている側とすれば支払っている給与の分は働いてもらうべきと考えているハズです。
正社員であれば一生懸命仕事をしてそれなりの成果を出せばボーナスを他の人より多くもらえたり昇給があったりします。
収入が多くなればいいところにも住めるでしょうし、おいしいものも食べることができるでしょう。
もし仕事をしないで怠けていたら、呼び出されて注意されたり、ボーナスが他のひとより低くなったり、場合によっては他の職場に移動になったりするのではないでしょうか。
また、アリの実験のように、仕事を一生懸命し成果も残している人が会社を辞めたからといって、それまで怠けていた人が一生懸命働きだすようにも考えられないのです。
人間の社会にもアリの社会と同じような環境はないのでしょうか。過去に似たような環境が旧ソビエト連邦であったように思えます(詳しくは ⇒ コチラ)。
では、現在の日本の社会には、アリの社会と同じような環境はないのでしょうか。実は似た環境が少しずつ入り込んできているように思えるのです。
一つには非正規社員の増加です。非正規社員は一生懸命働いて正社員以上の成果を出したとしても昇給やボーナスもありません。
逆に、そこそこ仕事をこなし、大きなミスなどしなければ、他の人と比べて仕事ができないからといって注意されたり減給されたりすることもないでしょう。
もしかしたら居眠りをしていても誰からも何も言われることもないかもしれません。このような環境で長く仕事をしていると、
やっても無駄だと「怠けアリ」のような人が出てきてもおかしくありません。逆に、報われなくても一生懸命働く人も中にはいるように思われます。
※ 「報われなくても一生懸命働く人」のことは、イワン・デニーソヴィチの一日(ソルジェニーツィン著)を読めばなんとなく理解できるかもしれません。
このように仕事を一生懸命やっても怠けても何も大きく変わらない環境が続くのであれば「働きアリの社会」のようなことが
人間の社会にも入り込んできても不思議ではないような気がします。
このように人間の社会に「働きアリの社会」のような現象が入りこんできそうな環境がもう既にできているようなのです。

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