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再帰代名詞 oneself [高校]

2024-05-13

[高校]
 
再帰代名詞 oneself
 [再帰代名詞]とは myself, yourself, himself, herself, itself, oneself, ourselves, yourselves, themselves のことを言います。
 文法用語の[再帰代名詞]に関しては、授業などで[再帰代名詞] の名前を聞いた時に「myself などのこと」が頭に浮かぶぐらいで十分です。
 ※ [再帰代名詞] は…自身」「…自ら」という意味になります
 ※ -self が付く myself ~ themselves の全てを代表して oneself と言ったり表したりすることがあります。
 複数形の人の「私たち自身」などは –self の代わりに –selves になります

再帰代名詞 はどのような時に使うでしょうか?
 ●次の例文で説明します。
 ・Tom has a dog. He loves it.
  トムは犬を飼っています。彼はその犬が大好きです。
  ※ 両方の文とも[主語(S)][動詞(V)][目的語(O)]という形をしています。
 
   He loves it.の文で、He[主語≠ it [目的語] です … [主語]と[目的語]はイコールの関係ではない
   このように通常は[主語]と[目的語]は異なっています
 
  もし「トムが自分自身のことが大好き」…[主語][目的語]の場合は、英語でどう言うでしょう。
 Tom loves himself. となります。
  このように、[主語]=[目的語] の場合  … [主語]と[目的語]がイコールの関係の場合に oneself を使います
  もし、
  Tom loves him. と言うと、him は Tom 以外の誰か他の人のことを言っています
 
   

   [目的語]・[補語]の説明はコチラ
 
oneself を使った例文

 ・I cut myself when I was shaving.
  ひげをそっていて顔を切っちゃった
 ・He killed himself.
  彼は自殺した
  ※「自殺する」は他に commit suicide という言い方があります。
   ・He committed suicide. (彼は自殺した) commit ⇒ コチラ
 ・I awoke one morning and found myself famous.
  ある朝目が覚めたら有名になっていた
 ・He found himself (to be) in a dark forest.
  気がつくと)彼は暗い森の中にいた
 ・I limit myself to two cups of coffee a day.
  コーヒーは1日2杯までと決めています
  ※よく使う言い方です。
 
oneself を用いたよく使う慣用表現
 help yourself to~「~を自分でとって食べる(飲む)」[中学]
  ※直訳は「~まで自分自身を助ける」to は[前置詞] ⇒ 後ろに[名詞]が来ます
 ・And help yourself to another cup of tea. ② L-05
  それからお茶のおかわりは、自分でとって飲んでね。
   

 enjoy oneself「楽しい時間を過ごす」[2022.01.02 追記]
 ・I quite enjoyed myself.
  まあまあおもしろかった
 Enjoy yourselves!
  さあ大いに楽しくやってください

  ※ enjoy oneself は次のように言うことができます
     enjoy oneself = have a pleasant time
    ※ pleasant は「楽しい」⇒ コチラ
  enjoy の詳しい説明は ⇒ コチラ
 
  make yourself comfortable / make yourself at home [高校]
 ・Make yourself at home.
  どうぞお楽にしてください
 ・Make yourself comfortable.
  どうぞお楽に
  ※ make [人] ⇒ コチラ

  
 
 
speak to oneself / talk to oneself 「独り言を言う」[高校]
 ・He often talks to himself.
  彼はよくひとりごとを言う
 ・She’s always talking to herself.
  彼女はいつも独り言を言っている
  ※ 迷惑に思っている行為を表現する[現在進行形] ⇒ コチラ

  

  make oneself understood「自分の考え[言葉]を人に分からせる」[高校]
  直訳は「自分自身の[言っている]ことをわかってもらう」… understood は [受け身]のような意味で使われています。
   ※ 特定の動詞 (hear / listen / believe / understand)+[人] の意味 … 説明はコチラ
 ・Can you make yourself understood in English?
  あなたは英語で用が足せますか
 ・I couldn’t make myself understood to them in English.
  彼らに私の英語は通じなかった
  
 
 
make oneself understood の詳しい説明は ⇒ コチラ

よくする勘違い
 by oneself ひとりで (alone)」「手助けなしで
  「私は自分で自分の髪を切りました」は I cut my hair myself. でいいのですが、 I cut my hair by myself. と言ってしまいがちです。
  文法的には間違いではありませんが、I cut my hair by myself. は
  「私は一人で自分の髪を切りました」「私は手助けなしで自分の髪をきりました」という意味になります。
  同様に、I did it by myself. などもよく見かけます。「自分でしました」と言いたいのだろうと想像するのですが、
  「一人で、手助けなしにしました」という意味になってしまいます。
  ※ この場合の –self は、上で説明した「主語=目的語」の場合ではなく、「~自身、~自ら」という意味を強めるために使われています
   myself の中に「~で」が含まれ「自分」という意味と考えても、そちらの方が覚えやすいのであれば
   (仮に文法的に正しくなくても) 使う分には問題ありません。
   ・I saw it myself. (私は自分でそれを見た / 私はこの目でそれを見た) も同じ使い方です。
  ※ myself がなく、I cut my hair. でも意味は十分わかりますが、myself を使うことで、美容院とかで切ってもらったのではなく
    自分でカットした」ということを強調していうことができます。
    myself なしで、I saw it. も十分意味がわかりますが、myself を使うことで、「この目で」と強調することができます。
 
   

 余談
   [再帰代名詞]は頻繁に出てこないので、本当は、この[再帰代名詞]という文法用語は使ったり生徒に覚えさせたりしないで毎回説明するぐらいで十分のように思えます。
  文法用語を使わなくても「oneself は…」で十分説明ができるように考えています。

▢ oneself が使われている中学教科書の例
 ・And help yourself to another cup of tea. ② L-05
  それからお茶のおかわりは、自分でとって飲んでね。
 ・William wanted a better life for himself and his family. ③ L-07
  彼は自分と家族にとってよりよい生活を望んでいました。
 ・I made a promise to myself but I will break it. ③ L-07
  ぼくは自分自身に約束をした。でも、それを破ることにするね。