To whom am I speaking? 「どちら様でしょうか」
[高校][電話表現]
▢ To
whom
am I speaking? 「どちら様でしょうか」
最近観た下記の映画の中でこの表現が使われていたので紹介します。比較的よく聞く表現だと思います。
ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE (Mission: Impossible -Dead Reckoning Part One)
■映画開始から 27:11
[電話のやり取りの中で]
[A] Director Denlinger, please.
デリンガー長官を
[B] Director is unavailable at the moment. How can I help you?
長官は出られない。要件は?
[A] To whom am I speaking?
あなたは?
[B] CIA Director, Eugene Kittridge
キトリッジ CIA長官だ
※ 日本語は映画の字幕をそのまま書き写しています。さすがプロです。読みやすいよう必要最低限の字幕になっています。
私が訳 すと、やはり、どうしてもこれより長くなってしまいます。
特に To whom am I speaking? を「あなたは?」は短い上に自然な日本語です。もう脱帽です。
□ ポイント
● [疑問詞] としての whom は、日常会話で使われることはあまりありません。
※ 日常会話では、目的語としての使い方でも whom ではなく 通常 who が好まれます。
ただし、[疑問詞] としての whom は、形式ばった言い方なので、ビジネスなどの状況で使われる場合があります。
特に電話でのやり取りの場合、誰からかかってきたのか聞かないとわからないことがあり、相手に失礼にならないように、
このように To whom am I speaking? という言い方が使われる場合があります。
ミッション:インポッシブルの中では、警備関係の人と思われる人が
国家組織の役職者たちが集まっている部屋に電話をかけてきており、電話に出たのが CIA長官でした。
電話の相手が誰かわからない状況では、このようなフォーマルな言い方をした方が無難だと思われます。
逆に電話がかかってきた時、仕事で電話を取った人が、この言い方をする場合があります。
相手が重要なお客さんからという場合も考えられるからです。
● [前置詞] が必要な場合は、[前置詞]は通常 whom の前に置きます。
※ 日常会話では、[前置詞]は通常文章の最後に置かれます。
・ Who did you go with?
誰と一緒に行ったの?
※ Who は [主語]ではなく[目的語]になります。
※
with は後ろに [名詞]などが来ない使い方になります … 詳しくは ⇒ コチラ
※ 今回紹介したフォーマルな英文を日常会話風に書き換えると下記になります。
・To
whom am I speaking? [フォーマル]
・Who am I speaking to? [日常会話]
● よく使われる同じような表現に下記があります。
・To whom it may concern.
ご担当者様
※ こちらは、手紙やMailなどで、担当者の名前がわからない場合によく使われます。
● 英語と日本語の感覚の違い
・To whom am I speaking?
※英文をよく見てもらえばわかりますが、直訳は「私は誰に話しているのでしょうか」です。
日本語では「どちら様でしょうか」と訳されることが多いですが、日本語の意味は「誰が話しているのでしょうか」です。
日本語では「誰が話している?」のに対して、英語では「(私は)誰に話している?」となります。
これは、日本語と英語の考え方の違い、感覚の違いだと思います … 詳しい記事は ⇒ コチラ