「状態を表す動詞」と「動作を表す動詞」[高校]
[高校]
▢「状態を表す動詞」と「動作を表す動詞」
[動詞]には、「状態を表す動詞」と「動作を表す動詞」があります。
どうしてこのように分類をするのでしょうか。
実は、英語の中には、[動作を表す動詞]しか使えないものとか、[状態を表す動詞]は進行形にできない…などの制約がある場合があるため
[動詞]には「状態を表す動詞」と「動作を表す動詞」があることは最低覚えておきたいものです。
▢「状態を表す動詞」の例
・know (知っている) / like (好む) / love (愛している) / believe (信じる) / belong to (所属する) / have (持っている)
・live (住んでいる) / see (=understand) / understand (理解する) / remember (覚えている) / wish (願う) など
※ 通常、これらの[動詞]を進行形にすることはできません。
X My father is having a car. ⇒ 〇 I have a car. (父は車を持っています) …「所有する」という意味の have は進行形にできません。
(参考: My father is having a bath.「父はお風呂に入っているところです」 … take という意味の have は進行形にすることができます)
(参考: He’s just having dinner.「彼は夕食の最中です」 … eat という意味の have は進行形にすることができます)
X I’m seeing what you mean. ⇒ 〇 I see what you mean. (きみの言うことはわかる) …「理解する」という意味の see は進行形にできません。
(参考: I’m seeing the doctor next Monday.「来週月曜日医者に診てもらいます」
… 会うという意味の see は進行形にすることができます。この文の I’m seeing は未来を表す進行形です ⇒ 詳しくは コチラ)
(参考: I’m living in London at the moment.「今ロンドンに住んでいます」… live を進行形にして stay (一時的な短期の滞在)という意味で使っています。
X I’m thinking it’s going to rain. ⇒ 〇 I think it’s going to rain. (雨が降ると思う) … believe「信じる」という意味の think は進行形にはできません。
(参考: Please be quiet. I’m thinking. (静かにして。今考えているから) … think を進行形にして consider (熟考する)という意味で使っています)
※ このように、進行形にすると「状態を表す動詞」と異なる意味になることがあります (進行形は違う意味で使われていることがあります)。
※ファストフードのCMで I’m loving it. というフレーズが使われていますが、実は「愛している / 大好き」という意味では love は進行形にできないのです。
CMなので、文法的なことより「聞いた時の響き」を重視しているのだと思われます。
※ 「状態を表す動詞」は、単独では「変化」を表せません。例えば like (好き) という[動詞]は、like だけで「好きになる」と言うことができません。
※ 「状態を表す動詞」の「変化」を表す come to の説明は ⇒ コチラ
▢ 「状態を表す動詞」を [進行形] にできる例外
上記の説明で「通常」という言葉を使っているように、通常、want など [状態を表す動詞]を[進行形]にすることはありません。
ただし、下記のように [進行形] の意味を持たない場合(形だけ[進行形]の文) では[状態を表す動詞] でも [進行形]にすることができます。
● [現在進行形] (繰り返し行われている迷惑に思っている行為) … 詳しくは ⇒ コチラ
・She is always wanting something new. (彼女は常に何か新しいものを欲しがっている)
● 未来進行形 (起きるかどうかについて言ったり質問する場合) … 詳しくは ⇒ コチラ
・Will you be
wanting breakfast tomorrow? (明日朝食欲しいですか)
▢「動作を表す動詞」の例
・run (走る) / walk (歩く) / swim (泳ぐ) / eat (食べる) / jump (跳ぶ) / listen (聞く) / drive (運転する) など
※ 過去の習慣「~したものだった」を現す2つの表現があります: would / used to ⇒ コチラ
・used to は「動作を表す動詞」も「状態を表す動詞」も使うことができます。
・would は「動作を表す動詞」しか使うことができません。
※ Will you~? などの後に続く動詞が「動作を表す動詞」か「状態を表す動詞」かで意味が異なってくる場合があります ⇒ コチラ