英文の書き写し方
□ 英文の書き写し方
英文をノートなどに書き写す時のことを考えてみましょう。
もしかしたら、ほとんどの人が、この「書き写す作業」のことをあまり意識していないかもしれません。
黒板に書かれた英文、辞書の例文、教科書や参考書の英文をノートに書き写す場合などが考えられるでしょう
書き写すのは「単なる作業」ですが、やり方を変えれば、この「書き写す作業」もりっぱな「学習」になりえるのです。
普通は、教科書や黒板の英文を目で追いながら、ノートには目をやらないで手だけを動かしてノートにどんどん英文を書き写すような作業になる
のではないでしょうか。英文を読む作業とノートに書く作業を、目と手が分担して同時に行ったいる形になります。
問題集の問題を解いた後に答え合わせをします。答えを記入していなかったり、間違えたりしていたときに、
解答欄に正しい答えを書き写すのですが、その様子を観察していると、やはり答えに目をやり、同時に手で正解を書いている生徒さんが多いのです。
そういう時は「見て覚えて! そして書く」と言って、解答を見て覚えてもらい、その後解答を隠して、覚えた解答を記入するようにしてもらっています。
もし書き写したートの文字が曲がったりするのが嫌であれば、作業としてはこんな感じに変わると思います。
① 元の英文を読む。
② ある程度覚える。
③ 覚えたところをノートを見ながら書き写す(元の英文を見ながら書き写すのは NG)。
この ①~③ の作業を繰り返し必要な個所の英文などを書きうすしていると思われます。
①~③で、重要なのは「②」の部分なのです。あまり意識しないで作業を行っているのであれば、
一度に覚える量は恐らく2・3語、長い単語が文中にあれば単語を途中で区切って1単語を分けて書き写してはいないでしょうか。
ここで意識して行いたいのが、できる限り一つの文章を丸ごと覚えることです。短い文でも最初は難しいかもしれません。
その場合は、できるだけ沢山の語句を覚えるよう努力します。覚えるのは単語単位です。
文中にいくら長い単語が出てきても、その単語は分けないようにします。最初は、1・2語だったり、2・3語だったりするかもしれません。
慣れてきたら覚える単語の数を少しずつ増やしていきます。この訓練をすることにより、一度に覚えられる単語や英文の量を増やしていくことができます。
「ただ書き写す」だけならそれほど集中力は必要ないかもしれませんが、長い文を覚える為にはある程度の集中力が必要になってきます。
また、ある程度意味がわからないと長い文書を覚えるのは難しいものです。
長い文を覚えらる能力は、英語を話す時や聞き取りする時や、文章を読む時にも役にたつと思います。
また覚えた文章を一気に書くことにより単語の綴りのチェックにもなります。
書き写す時に、文章に「おや」っと思う箇所がでるようであれば、それも成果の一つだと思います。
英会話の教材の中には、CDを聞き、それを覚えて自分の口に出して繰り返してみる…というものがあります。
多くの量を一度に覚えられれば、この教材の中に多少長い文章があっても、それほど苦にならずにできるかもしれません。
同じことをしても、やり方によっては「ただの作業」で終わってしまうかもしれません。
何か工夫をしたり意識をして行えば、「ただの作業」を「学習」にすることができるのです。