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不定詞の形容詞的用法 [超詳細説明]

2024-10-07不定詞 [高校]

[高校]
 高校生向けの記事です。中学生の方はご注意ください
不定詞形容詞的用法 [超詳細説明[工事中 … 完成までに少々お時間いただきます]
  
    

 
 □ いきなり問題です。
 ・I have a book to study English. に使われている [不定詞] は、次のどの用法でしょうか?
  形容詞的用法: 「英語の勉強のための本」を1冊持っています。
  副詞詞的用法: 「英語の勉強のために」本を1冊持っています。
 
 □ 答えを言う前に [不定詞] の形容詞的用法を考えてみましょう。
  [不定詞] の形容詞的用法は、[不定詞] を [形容詞] のように使っている使い方(形容詞的用法)です。
 
 
 □ まず2点の内容を確認しておきたいと思います。
  ㋐ [不定詞]は to+[動詞]の原形という形をしています。
   [不定詞] の基本的な説明は ⇒ コチラ
  ㋑ [形容詞] は
    [名詞]を説明します
    [名詞] に情報をプラスします (情報を付け加えます)
     [形容詞] の基本的な説明は ⇒ コチラ
 
  それでは、「不定詞の形容詞的用法」の説明を始めます。
 ① [不定詞] の形容詞的用法 の形
  [名詞]+[不定詞] という形をしています。
    英文の中で [名詞]+[不定詞] を見つけたら「不定詞の形容詞的用法」が使われている可能性があると考えてみましょう。
    [名詞]+[不定詞] が必ず「不定詞形容詞的用法」とは限らないので注意が必要です。
 
   例えば、次の英文はどうでしょうか。
   ・I am happy to hear that.
    不定詞 to hear の前 が happy [形容詞] のため「形容詞的用法ではない」と判断できます。
    [名詞]+[不定詞] という形をしていなければ 「不定詞の形容詞的用法」 でないことは確かです。
     
    
   

 ② [不定詞] の形容詞的用法 の3つのパターン
   上の①で説明では、形容詞的用法でない場合はすぐにわかります。
   ただ、形だけでは形容詞的用法なのか、副詞詞的用法なのか判断が難しい時があります。
   例えば、次の英文はどうでしょうか。
   ・I went to the park to play tennis.
    形だけを見ると、 park to play のところが [名詞]+[不定詞] となっているため 形容詞的用法に見えますが、
    実は、「テニスをするために公園に行った」という副詞詞的用法なのです。
 
 
   形容詞的用法副詞詞的用法は、判断が難しい場合があります。
   そこで、形容詞的用法を [名詞]+[不定詞]の部分に注目して
   3つのパターンに分類して、その3つのどれかに当てはまるかどうかで形容詞的用法かどうか判断します。
 
  □ [不定詞] の形容詞的用法 の3つのパターン
    ㋐ [不定詞] の 直前の [名詞] が [動詞] の [主語] の場合
    ㋑ [不定詞] の 直前の [名詞] が [動詞] の [目的語] の場合
    [不定詞] と その直前の [名詞] が同格の関係にあるもの
 
 
 
 
 
 ㋐ [不定詞]に含まれる[動詞]は誰が行うかに注目
   [不定詞] の直前の [名詞] が[主語] の場合 ( [不定詞] の前の [名詞] が動作を行う人・物)
   ・ I have no friends to help me.
    ※ 上記の文で help する人は no friends です ⇒ no friends が [主語] で help が [動詞] という関係性があります。
    ・ No friends help me. という文が作れます
      ⇒ I have no friends to help me. は 「不定詞形容詞的用法」 と言えます。
 
   ・I went to the park to play tennis. は、上記のように[名詞] と [不定詞] を抜き出し
    The park plays tennis. という文を作ってみます。変な意味 (公園は通常テニスはしません)になるので、この使い方ではありません。
 
    
 
 
 ㋑ [不定詞]に含まれる[動詞]の目的語に注目
   [不定詞] に含まれる [動詞] の [目的語] が [不定詞]の 直前の [名詞] の場合
   ※ [不定詞] の [動詞] の [主語]は、文章の [動詞] (述語動詞) と同じ。
   ・ I have no friends to help.
    ※ 上記の文で help する人は I で、no friends を help します。
     ⇒ help の [目的語] が no friends という関係性があります。
      「何を」 help するのが no friends になります
      ・ I help no friends. という文が作れ、意味上も不自然ではないため
       ⇒ I have no friends to help. は 「不定詞形容詞的用法」 と言えます。

 
   ・ I want something to drink.
    ※ 上記の文で drink する人は I で、something を drink します。
     ⇒ drink の [目的語] が something という関係性があります。
      「何を」 drink するかが something になります
      ・ I drink something. という文が作れます。
       ⇒ I want something to drink. は 「不定詞の形容詞的用法形容詞的用法」 と言えます。
 
   ・I went to the park to play tennis. は、上記のように[名詞] と [不定詞] を抜き出し
   ・I play tennis the park. という文を作ると文法的に正しくない文になります。
    ※ I play tennis in the park. なら文法的に正しい文なので、元の文に in を加え
    ・ I went to the park to play tennis in. とすれば 「不定詞形容詞的用法」 と言えます。
     意味は「テニスをするための公園に行った」となります。
 
 
     
 
 
 
 ㋒ [不定詞] と その直前の [名詞] が同格の関係にあるもの
   ※ 同格とは、[名詞] と [名詞]相当句が並び、後ろの要素が前の要素を説明する関係のことです。
   ※ 同格として、後ろに [不定詞] が使えるものには次のような [名詞] があります。
    ability, attempt, chance, condition, decision, desire, duty, effort, order, opportunity,
    permission, place, plan, right, reason, request, suggestion, tendency, time, way, wish など
 
     ※ これらはどんな[名詞] でもいいわけでなく、特定の [名詞] になります。
       一覧をよく見ると、特定の [名詞] は、ほぼ抽象的な名詞であることがわかると思います。
     ※ 同格として、後ろに [不定詞] が使えるこれらの [名詞] の中には、一般的な[名詞] park や book, pen, paper などは含まれていません
       このことから、 I went to the park to play tennis. は 同格の 形容詞的用法ではないと言えます。
 
    

  □ それでは、[不定詞]が使われている下記の英文はどの用法なのでしょうか。
  ・I have a book to study English.
   形容詞的用法: 「英語の勉強のための本」を1冊持っています。
   ㋑ 副詞詞的用法: 「英語の勉強のために」本を1冊持っています。

   形だけ見ると a book to study English は [名詞]+[不定詞] という形をしているため、形容詞的用法である可能性はあります。
   形容詞的用法であれば、次の3つのパターンのどれかに当てはまるので、確認していきます、
 
    [不定詞] の形容詞的用法 の3つのパターン
     ㋐ [不定詞] の 直前の [名詞] が [動詞] の [主語] の場合
     ㋑ [不定詞] の 直前の [名詞] が [動詞] の [目的語] の場合
     ㋒ [不定詞] と その直前の [名詞] が同格の関係にあるもの
 
 
     ㋐ A book studies English. … 意味がおかしくなるのでこのパターンではありません。
     ㋑ I study English a book. … 文法的におかしな文で、意味もおかしいので、このパターンではありません。
     ㋒ a book to study English … a book が to study English が説明していると考えられなくはありませんが、
                    book は、同格として後ろに [不定詞] が置ける [名詞] ではないため、このパターンではありません
    このように、形容詞的用法の3つのパターンに当てはまらないため、形容詞的用法ではないのです。
 
     ※ ㋑ で I study English with a book. であれば、文法的にも、意味的にも問題ありません。前置詞を付け足し
     ・I have a book to study English with. であれば 形容詞的用法と言うことができます。
 
 
   よくある間違い・勘違い
     the right to vote (投票権) のような 同格で使われている不定詞を見て、
    the room to vote (投票室) も、誤って「正しい英語」なのではないかと考えてしまいます。
    [不定詞] の前ににはどのような [名詞] でも同格として使えると考えてしまうと間違えた見方をしてしまいます。
    実際は、同格の名詞として後ろに[不定詞]を置けるのは限られた名詞なのです。
 
    このように間違えた考えをしてしまうと、次の英文も「テニスをするための公園」と解釈できるではないか … と考える傾向があります。
    ・I went to the park to play tennis.
 
    また、次の英文も正しいように思えてしまいます。
    ・I have a lot of things to talk.
     ※ 正しくは、上の英文は、次のようになります。
    ・I have a lot of things to talk about.
 
    ・Do you have something to write?
     ※ 正しくは、上の英文は、次のようになります。
    ・Do you have something to write with? … ペンのような筆記用具がないか聞いています
    ・Do you have something to write on? … 紙のような書く物がないか聞いています