[高校][一般]
□ I think
it
easy
to find the book. … 文法的に間違い?
□ ある質問サイトに、日本では正しいものとして教えられているが、アメリカに住んでいるというある日本人の人が
ネイティブの人に何人か質問したところ「この文は間違いであり、使っていることを聞いたことがない」ということだったらしいのです。
アメリカといっても広く、生まれ育った場所や、住んでいる地区によって使われている英語が可能性があります。
この投稿によってすぐに「間違えているので、使うべきでない」と判断するのも正しくないように思われます。
※ 間違いといっているのは think の場合で、find などは使われているようです。
※ この投稿の詳細は(外部サイトにつながります) ⇒ コチラ
□ I think
it
easy
to find the book. という英文は文法的に正しいです。
英文が正しいかどうかと、使われているかどうかは別な場合があります。
英語を母国語としている人に対して、この種の英語を使う場合は注意が必要な場合があります。
● 注意を要する人(特定の人だけ注意すればいいです): 英語の上級者で、英語を使うときにほとんど間違いをしない人
※ 普通の日本人が英語を話したり英文を作ったりする時に、全く間違いをしない人はほとんどいません。
文法的な間違いを10個しても11個しても、大きな違いはほとんどありません。
また、英会話の先生でもなければネイティブの人が日本人に対して間違いをいちいち指摘することはありません。
仮にこの英文が使われない英文だとしても、普通の日本人が使っても問題はないのです。
・
□ 正しいかどうか不安な方は …
① 無理してこの種の英語を使わなくても is をつけて I think it's easy to find the book. という言い方を使えばいいのです。
② この種の英文を使う場合は、周りのネイティブの人に正しいかどうか、使う言い方かどうか聞いてみるのがいいと思います。
アメリカの特定の場所では間違いとされていても、アメリカの他の場所やイギリスやオーストラリアなどでは普通に使われているかもしれません。
□ この英文は正しいという証拠
●よく知られた英語の参考書にも[形式目的語 (仮目的語)]という項目に think it [補語] to ~ の説明があります。
● 家庭教師のトライでも紹介しています(外部サイトにつながります) ⇒ コチラ
● Michael Swan 著 Oxford University Press 出版の Practical English Usage (Forth Edition) には次のように書かれています。
269 preparatory it: object … 仮目的語の項目(269)になります
1 I find it difficult to talk to you.
We can sometimes use it as a ‘preparatory object’.
This happens when the object of a verb is an infinitive or a clause, and when this has an adjective or noun complement.
For example, instead of saying ‘I find to talk to you difficult’, we prefer ‘I find it difficult to talk to you’.
subject + verb + it
+ complement + infinitive/clause
・We found it
tiring to listen to him.
・My blister made it
a problem to walk.
・I thought
it
strange that she hadn’t written.
・George made it
clear what he wanted.
□ 補足説明
・ I
think
it
easy
to find the book. という英文において
※ 上記の文で it は [形式目的語] または [仮目的語] と呼ばれ、
to より後ろの部分を [真主語] または [意味上の主語] と呼ばれています。
※ 上記の文は [主語][動詞][目的語][補語]という形をしています。
I think it easy to find the book. … 文法的に間違い?
I found the book easy. … 文法的に間違い?
[中学][高校]
□ I found the book easy. … 文法的に間違い?
□ I found the book easy. が文法的に間違えていると思っている人が意外と多いようです。
その人たちの多くは、the book の後の is が抜けていて、正しくは下記の英文だと思っています。
・ I found [that] the book is
easy.
□ 実は、下記の両方の英文とも間違いではありません。
㋐ I found
the book
easy.
その本が簡単だとわかった
㋑ I found [that] the book
is
easy.
その本が簡単であることがわかった
※ that は、[接続詞]で省略が可能です
●まず、㋑ の英文に関してです。
㋑ I found [that] the is book easy.
※ find の後、that+[主語][動詞] で「[主語]が[動詞]のことがわかる」という意味になります。
● 次に、㋐ の英文に関してです。
㋐ I found
the book
easy.
※ find の後ろは [目的語]+[補語] という形をしています。
※ これは [主語] make [目的語][補語] や [主語] call [目的語][補語] と同じ形をしています。
[動詞] A+B の詳しい説明は ⇒ コチラ
・She made
him
happy.
彼は私を幸せにしてくれた
・We call
the dog
Pochi.
私たちはその犬をポチと呼びます
I found the book easy. と I found the book easily.
[中学][高校]
□ I found the book easy. と I found the book easily.
※ found は find の過去形です … find の詳しい説明は ⇒ コチラ
□ 上の二つの文で違うのは、最後の単語です。
● easy [íːzi][形容詞]「易しい, たやすい, 簡単な, 楽な」
※ [形容詞] には [名詞]の前に置く使い方と、be動詞の後ろに置く使い方があります。
この文には be動詞はありませんが、be動詞の後ろに置く使い方になります。
※ [形容詞] の詳しい説明は ⇒ コチラ
● easily
[íːzili][副詞]「容易に, たやすく, 手軽に, 苦もなく, 楽々と」
※ easily は easy + ly という形をしています … easy の 副詞形 と想像できます。
※ [副詞] には いくつかの働きがありますが、ここでは [動詞] found を説明しています。
⇒ どのように found したかを easily が説明(情報を追加)しています。
□ I found the book easy. という文が、
正しくない文のように感じる方は、まず find の使い方を確認しましょう。
※ find には、いくつかの重要な使い方があります … 詳しい説明は ⇒ コチラ
● I found the book easy. は [主語][動詞][目的語][補語]という形をしています。
※ [主語][動詞][目的語][補語] は毎回書くのは大変なので SVOC という書き方をよくします。
ここで、注目したいのは O=C となることです。
言い換えると、上の文では the book is easy と言えます。
I found the book easy. は She made him happy. と同じ文の構造をしています。
※ [動詞] + A + B の詳しい説明は ⇒ コチラ
● I found the book easy. の found は「~が分かった」という意味になります。
何がわかったかというと the book = easy (the book is easy) ということです。
● I found the book easy. は、 I found [that] the book is easy. と言い方もすることができます。
※ that は [接続詞] と呼ばれるもので、後ろに [主語]+[動詞]と続きます。
that の意味は「~であること」という意味になります。…細かくいうと「[主語]が[動詞] であること」となります。
□ I found the book easily. の found は「~を見つけた」という意味です。
※ 何を見つけたのかは found の後の the book になります。
※ どのように見つけたのかは easily となります。
※ I found the book easily. の意味は「その本を簡単に見つけた」となります。