I got my hair cut yesterday. 「昨日髪を切った」
[高校]
▢ I got my hair cut yesterday.
「昨日髪を切った」
※ こちらは高校で勉強する内容です。中学生は覚える必要がありません。
※ こちらの内容には[使役動詞] という文法用語が使われています。
※ 上記の代わりに I had my hair cut yesterday. と言うこともできますが、日常会話では have / had より get / got が好まれます。
A:「姫路城は誰が建てた?」
B:「赤松貞範でしょ」
A:「ブッブ~、答えは大工さんでした」
というようなやり取りをしたことはないでしょうか。
さて、ここで問題です。「昨日髪切った」は英語でなんと言うのでしょうか。
正解は次の二つです
・I cut my hair yesterday.
・I got my hair cut yesterday. (※ 別な言い方もあります)
▢ ポイント
● I cut my hair yesterday. は、ハサミやバリカンなどを使って「自分で自分の髪を切った」という意味になります。
● I got my hair cut yesterday. は、自分自身ではなく、床屋や美容院などで、又は家族や友人など「別な人に髪を切ってもらった」時に使う表現になります。
※
日本語では、「週末髪を切ろうと思うんだ」「去年家を建てました」などのように、実際は他の人にやってもらっても「あたかも自分自身」でやったかのように言います。
英語では、「自分でした」のと「他の人にしてももらった」のを区別し、別の言い方をします。
英会話教室でのやり取りです。
先生: What did you do yesterday?(昨日何したの)
生徒: I cut my hair yesterday. (髪を切りました)
この後、先生が生徒に自分で髪を切ったのか確認し、自分で切ったのでなければ、I got my hair cut yesterday. と言うのが正しい表現なのを教わります。
その時に、その文がどのような構造になっているか先生が詳しく説明してくれればいいのですが、文章を理解しないで丸暗記すると応用できないことが予想されます。
▢ 勘違いしやすいポイント
・I got my hair cut. の cut を [名詞] と思い、日本語に影響され hair cut を一続きのように「ヘアカット・髪切り」と思い込んでしまう点です。
got は「得た」と訳し、「私は」「(私の) ヘアカット」「をゲットしました」⇒「髪を切ってもらった」のよう考えてしまうことです。
このように考えてしまうと、全く同じ文を言うことはできても「他の場面で応用ができない」となりかねません。
▢ この文章の説明
この文章は、get + [my hair] + [cut の過去分詞形] という構造をしています。
※ [動詞] cut の変化が cut ⇒ cut ⇒ cut と同じ形で、[名詞]も同じ cut であるのも勘違いしやすい要因になっています。
※ 人に何かをしてもらう時は、make や have や get といった[使役動詞]を使います。
※ [使役動詞] を使う場合は、以下の説明のように、その後に [人]が来るか [物]が来るかでその後に続く[動詞]の形が異なるので注意が必要です。
■「 [物]を~してもらう」時は次のように英文をつくります。
●have / get+[物]+[動詞の過去分詞形]
※ 日常会話では have より get の方が好まれて使われます。
※ 髪を切ったり、家を建てたりする以外で、こういう文でよく使うのでしょうか?
・⇒ お願い・依頼する時など使えます。
※ビジネスの文章では、自分以外の[人]は登場しない文章がよく使われます。
これはやり取りをしている人が必ずしも実際に作業をするひとではないことや、
[人]より[物]を使った方が、非難している響きがなくて無難だということがあります。
たとえば、同じことを言うにも You should do something. 「あなたは何かすべきだ」というよりも、
[人]を登場させないで[物]を主語にする受け身にして Something should be done.「何かされるべきだ」
と言う方が響きがよく、人の感情を害しにくいという利点があります。
「(自分ではできない)仕事を早く完了して欲しい」ことを誰かにお願いする場合、
・Could you please complete the work immediately? 「その仕事を至急完了させていただけますでしょうか」と言うことができます。
とても丁寧な言い方です。ただし、やり取りをしている人が必ずしも直接作業をするとは限りません。
また、[immediately]は強い単語で、 [人] に対して使うのは聞いた感じがあまりよくないこともあります。
自分ができないことを誰か他の人にやってもらうには「やる気になってもらうこと」も大切になる場合があります。
同じことを言うにしても、[人]の代わりに[物]を登場させ、上記の構文を使い
・I would like to have the work completed immediately.「その仕事を至急終わらせていただきたい」と言うことも可能です。
実際に作業をする人が誰でも関係ありません。また聞いた感じも悪くありません。「してもらいたい人」と「する人は別」と言うことも意味しています。
※ 上の文の代わりに I would like to complete the work immediately. と言うと、「私はその仕事を至急完了したい」と言う意味になります。
髪を自分で切るのと同じで、作業をする人は自分になります。「あ、そう。がんばってね」…という感じにもなりかねません。
■「[人]に~をしてもらう」は次の言い方になります
● have+[人]+[動詞の原形]
● get+[人]+to+[動詞の原形]
▢ 例文
・I will have him carry the baggage upstairs.
彼にその荷物を2階に運んでもらおう
・I’m ready to see Mr. Kato. Have him come in, please.
加藤さんにお会いする準備ができました。中に入ってもらってください
・The manager had everybody fill out a form.
部長はみんなに用紙を記入してもらった
▢ 誰か他の人にしてもらったのではなく「自分で髪を切ったこと」を強調する場合
※ 自分で髪を切ったことを強調する場合は myself を使い次のように言います。
・ I cut my hair myself. といいます。 by myself ではないことに注意が必要です。
※ -self [再帰代名詞] に関して詳しい説明は ⇒ コチラ