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大前春子さんの年収

2021-11-22話題 (その他・英語に関係ないもの)

[話題] 大前春子さんの年収

今回の話題は英語とは全く関係がありません正しいという前提では読まないようにお願いします。
同じことでも、その人の置かれた立場や環境などでとらえ方はは異なるものです。
「一つのことをある立場や環境から見るとこのように見えることもある」ぐらいにお考え下さい。

大前春子さんはTVドラマ「ハケンの品格」に登場するスーパー派遣社員です。
ドラマをご覧になった方はわかると思いますが、彼女はさまざまな資格や技能を所有し、
パソコンのスキルはが素晴らしいことはもちろん、ほとんどの正社員より仕事がはるかにできるすごい人なのです。
そんな彼女は派遣社員なので時給で給料をもらっています(彼女は、時給のことを「お時給」と呼んでいます)。
仕事ができ資格や技能も多数所有しているため、他の派遣社員とは別格な待遇で、前作での最初のお時給は3000円でした。
派遣の時給を「東京の事務派遣の場合、大体2000円台が相場」と紹介しているサイトもありましたが、さすがに東京でも事務派遣の時給はそこまで高くはありません。
ある大手派遣会社の求人の内容を時々見ていますが、東京23区でも事務系の時給は高いと思えるもので1800円前後です。
3000円以上の時給で働いている派遣社員は、想像になりますが派遣社員全体の1パーセントもいないのではないかと思います。
派遣社員の人の多くが「時給3,000円の派遣社員」と聞いた時に、「すごい時給が高い」とか「普通の派遣ではもらえない時給」と感じるのではないでしょうか。

そんなスーパー派遣の大前春子さんは契約期間が終わると契約更新はしないで辞めてしまいます。
もし大前春子さんが1年間同じ派遣先で働き続けた場合の年収はどれぐらいになるでしょうか
時給3000円で1日8時間労働の場合、日給は2万4000円になります(大前さんは仕事ができるため決して残業はしません)。
1か月20日働いたとすると48万円になります。ほぼ50万円です。
1年の収入は、派遣の場合は通常ボーナスも退職金もないため、50万円x12か月で年収は600万円となります
時給3000円と聞くと「すごい高い」と思われる方も多いと思います。東京でさえ、その半分の1500円ぐらいで働いていいる人も大勢いると思われます。
そんな高時給の3000円でも、年収で考えると600万円なのです

2021年11月に、年収960万円以下の世帯に対して18才以下の子供に1人当たり10万円の給付金が支給されることが決まったようです。
経済的に困ったいる人に対して給付金が支給されること自体は決して悪いことではないと思えます。
ただ、この年収制限の960万円の設定はどうなのでしょうか。私からすると年収900万円ある人は十分な収入がある人(お金持ち)のように思えてなりません。
多くの派遣社員は、大前春子さんが1年通して働いた場合の年収600万円でさえ夢のように思えるような低い収入(年収)で生活をしています
10万円の給付金が支給される方の中には、十分な収入がなくて本当に生活に困っている方もいらっしゃるかと思います。
一方、大前春子さんよりかなり高い年収の方の中には給付金をもらうほど生活に困っていない人も大勢いるのではないでしょうか
子どもがいないという理由だけで給付金がもらえない人がいます
その中には大前春子さんよりはるかに収入が少なくて生活に困っている方も多くいらっしゃると容易に想像できます。

年収960万円の人は次のようなイメージになります(ボーナスなし、退職金なし):
・・ 月収では80万円、1か月平均20日働くとすると日給では4万円、1日8時間で残業なしとすると時給は5000円
となります。
・。



[補足説明]
今や、働く人の3人に1人が非正規雇用になったと言われています。
非正規雇用者は正社員と比べてどうしても収入が低くなります。
現在のように非正規雇用者が増える前は、ほとんどの人が自動車やマイホームを所有し、
スキーなどのレジャーなどにも出かけることができていたように思えます。
非正規雇用者が多くなってくると、それにともなって何か高価なものを購入したりレジャーにお金を使う余裕がない人も増えてきたように思えます。
以前は、「インバウンド呼ばれている外国からの観光客」がいなくても、日本国内で生活する日本人が使うお金だけで、みんながそれなりの生活をおくれていたような感じがします。
それが現在はどうでしょう。海外からの外国人にたよっている業種の中には新型コロナの影響で経営が苦しいところも多いのではないでしょうか。
「Go To トラベル」などの様々なキャンペーンを行っても、効果はどうしても短期的になってしまいます。
長い目で見ると、インバウンドに頼り切る社会・経済から抜け出すには、現在ある経済的格差を少しでも縮めて

「どこかに出かけたい」とか「自動車やマイホームを購入したい」と実際に思えることができる人を少しでも増やしていくことが大切なことの一つのように思えてなりません。

岸田総理は、「分配なくして次の成長はない」というようなことを言っています。
非正規雇用の人の収入もある程度増えて(分配して)、以前のように多くの人がいろいろなモノを購入したりレジャーにも行ってもらわないと、
経済などは次の成長がないことをようやくわかったのではないかと想像しています。
今までは、企業の利益を優先して、所得の少ない非正規雇用を増やしてきたという事実(一面)は否定できないと思われます。
しかし「ある程度以上の収入がありお金が使える余裕のある人」が増えてこないと、巡り巡って企業や社会も次第に疲弊してくるのではないでしょうか。
今までは、非正規雇用が増えて日本国内で使われるお金の総額が少くなった分をインバウンドが補ってくれていたと思います。
また、現在は「非正規雇用がほとんどなかった時代に働いていた方」が定年になりお金を使ってくれているという面もあるかと思われます。
非正規雇用の人が現在のように多い状況がずっと続き、その人たちの多くが退職するような時代が来た時に、
日本の経済や日本人の生活が今までより悪くならないと言い切れる人はいるのでしょうか。
今回、新型コロナウイルスの流行により、海外から人がほとんど入ってこない状況になりました。
このことにより、非正規雇用が増えてきたことによって引き起こされているさまざまな問題点に気が付き
行動を起こす政治家が少しは出てくることを希望したいものです。

※ 2021年11月末の時点で「分配なくして次の成長はない」という言葉は既にうやむやになっている感があります。

▢ [ご参考情報] インターネットで下記のような数字を見つけました
1990年に比べた時の2020年の実質賃金の上昇率は下記
(30年間での賃金の上昇率になります。非正規雇用が大きく増えたことも無関係とは思えません)
・アメリカ: 48%
・イギリス: 44%
・フランス: 31%
・韓国: 92%
・イタリア: マイナス3%
日本: 4%

▢ [ご参考情報]  注意したいこと
・以前日本で生産していた物をコストが安い海外に生産を移すことがあります。この場合、日本国内の労働者の数は減るように思えます。一方、日本では労働者不足が言われています。
・あるネットの記事を読んでそれが正しいものだと鵜呑みにするのは危険です(この記事で使っている情報も鵜呑みにするのは危険です)。
・ある数字だけをとらえて「〇〇だ」と結論づけているのは疑ってみる必要があるかもしれません。考えを誘導しようとしている可能性があります。物事には別な面もあるのです。
「日本は物価が安い」という情報だけとらえれば正しかもしれません。ただし同時に給料の額も取り上げないとおかしなことになりかねません。
アメリカのスターバックスのある店舗は、求人が集まらないので時給を2000円に上げたそうです(2021年秋情報)。物価だけを比べることに意味はあるのでしょうか。
・政治家や世の中は「弱い者に優しい社会を」というようなことを言っています。ただし、TVで発言している人たちはどちらかというと強い立場の人ばかりです。
経済的に苦しくて外出さえできない人は街頭でインタビューを受けることもありません。弱い立場の声を代弁してくれる強い立場の人はごくわずかです。弱い立場の人の声は届きづらいのです。
このようなことだけ考えても弱い立場の人は、やはりいろいろな面で不利で弱い立場に置かれることが多いようです。
・経済学を良く知らない私のような素人が自分の考えを言うのは間違えているかもしれません。
ただ何かを言わないと、知らない間に生活がより苦しくなっている…という人が増えることにつながるような気がしています。


インバウンド (inbound)の記事は ⇒ コチラ