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冒険とは無謀なことをすることではありません

2023-08-16話題 (その他・英語に関係ないもの)

この記事は英語と直接関係ありません正しい前提で読まないようお願いいたします。

冒険とは「無謀なことをすること」ではありません

2023年01月02日に放送された『1億人の大質問!?笑ってコラえて!』で
シカゴで活躍するスタンドアップコメディアン(Stand-up comedian)の Saku Yanagawaさんのことが紹介されました。
Yanagawaさんは、以前同番組で放送されたスタンドアップコメディーの特集を観て
次の日には大学の授業を欠席して、コメディアンになるためにアメリカに向かっていたそうです。

テレビで紹介された内容の一部の情報だけを元に、同じことをすれば自分もアメリカで成功するのではないかと勘違いする人が出てきそうに思えます。
勘違いしないように、まずアメリカでコメディアンとして成功している Saku Yanagawaさんのことを知る必要があると思います。
特にネットなどで調べなくても、番組の中で紹介された情報だけで「誰にでも簡単にできることでない」ことを知ることができると思います。

● まず Saku Yanagawaさんの英語の実力はどうでしょうか。
・野球を本格的にされていたようですが、勉強もできたようです。大阪地区で京都大学の次に難しいと大学に入学されたと紹介されていたように覚えています。
・アメリカに向かう飛行機の中で、お笑いのネタを英語で書いていたそうです。
・アメリカに渡った後に、自分の力だけでライブハウスに直接出演交渉をしています。
これらのことだけでもアメリカに行く時点である程度の英語の実力があったと考えられます。
全く英語が話せない人が、飛行機の中でお笑いのネタを英語で書くことはまず無理です。またアメリカに行ってライブハウスで交渉することもまず不可能です。
自分の言いたいことは、あらかじめ考え覚えていたら話せますが、聞き取りは全く別です。交渉するには話すことと聞き取る両方の能力が必要になってきます。
実際は、話すことより聞き取ることの方が数倍難しいのです。Yanagawaさんは話すことだけでなく聞き取る能力も当時からあったと思われます。
全く英語ができない人がアメリカに行って数年英語を勉強すれば英語がペラペラになるように思っている人がいますが、99% 無理と思われます。
不可能とは言いませんが、特に大人の場合は非常に難しいと言わざるをえません。
芸能人の方の中にも芸能活動を辞めたり一時休んで外国に行き英語の勉強をされる方もいます。
お笑いコンビ「ピース」の綾部さんは2017年10月からアメリカで生活をされているようで、5年過ぎた現在でも英語習得にはご苦労されているようです。
5年間アメリカに滞在してもアメリカでお笑いの仕事ができるほど英語の実力をつけるのははかなり難しいことなのです。
経済的にあまり余裕がない場合はより厳しくなります。現地で生活して語学学校などに通うだけで金銭的に精一杯の場合もあります。
芸能界で仕事をしてある程度お金を貯めて外国に行っている場合はプライベートの先生を雇ったりも可能です。それでも英語習得にはかなり苦労する場合が多いようです。
一般の人の場合は、滞在できる期間にしても、現地で受けられる英語の勉強の量や質、その他の面でもより厳しくなるのは容易に推測できます。

● Saku Yanagawaさんのお笑いのセンスはどうでしょうか。
・Yanagawaさんは奈良の出身で、大阪の大学に行っていました。小さいころから周りにお笑いに触れることができる環境で育ったことが予想されます。
・Yanagawaさんが最初にライブハウスのオーディションで話題にあげた、ブッシュ大統領のことは名前を知っているだけでなく
・・アメリカでどのようにとらえられているかも知っていて、どんな内容で取り上げると笑いが取れるかをわかっていたということです。
※ お笑いのネタを作るにはある程度の知識も必要です。入試で使うような知識だけではなく、渡米された時点で幅広く深い知識があったのだと思われます。
・・ 人や物事がどのようにとらえられているかというような知識は現地に滞在して短期間で見につくものではありません。
※ 日頃から面白いことを話していない人が、一大決心したからと言ってすぐに面白いことが言えるとはまず考えられません。

● Saku Yanagawaさんの経験
番組を観た次の日に授業を欠席して空港に向かっていました。パスポートはよほど特別な事情がない限りは申請した当日に発行されることはありません。
アメリカに行くと決めた時点で、Yanagawaさんは既にパスポートを持たれていたということになります。
これは、Yanagawaさんは渡米される以前に外国に行かれた経験があるということになります。
※ TVやネットで外国の情報が比較的簡単に手に入る世の中になりました。情報は得やすい時代ですが、経験はネットから得ることはできません。
・・実際に外国に行ったことがない人が何の経験もなしに、次の日にいきなり一人で外国に行くのは想像以上に大変なことなのです。

 『1億人の大質問!?笑ってコラえて!』で、Saku Yanagawaさんのことを「かなり無謀なことをしてアメリカで成功した人」のような感じで紹介していました。
冒険をする人は「無謀なことをする人」のようにとらえている人が少なからずいらっしゃると思われます。
ただ、冒険家と呼ばれる人は一般の人より「より慎重でより計画的」な人が多いように思えます。
冒険家の多くは、やりたいことが見つかったらすぐにやってみるというより、考えを実行に移す前に何年もかけて調査や準備をしているようです。
これなら大丈夫だと十分すぎるぐらい調べて準備したにもかかわらず、挑戦したらうまくいかず途中で引き返さなければならないことも時にはあると思います。
おそらく冒険家の人は、サポートしてくれている人や企業があるため、軽い気持ちで挑戦して「やっぱダメでした」では許されないという要素もあり、
より慎重にならざるを得ないのかもしれません。

一方、Yanagawaさんの挑戦は、アメリカで「よほど問題のある行動」をしない限りは、命に係わるようなことになりそうもありません。
Yanagawaさんは、TVの中のお話を聞いている限り、ある程度以上の常識や知識があり、危ない目にあうようなことをする人には思えませんでした。
突拍子もないような行動をしているように映りましたが、仮に挑戦が失敗したとしても、その結果がかえってくるのは全て自分であって
他の人に迷惑をかけるような挑戦だという印象も受けませんでした。
Yanagawaさんは、もしうまくいっていなかったとしても、恐らくその経験を生かしてまた次のステップに進んでいたようにさえ思えました。
「アメリカでコメディアンになるんだ」と決心して空港に向かっていた時点で、Yanagawaさんには既にある程度の英語力と知識や経験が備わっていたのではないでしょうか。
その番組の表面だけをみて、全く英語力も知識も経験もない人が同じような行動をしたとしても、同じようにうまくいくようには到底思えないのです。

また、Yanagawaさんは「うまくいったからTVで取り上げられただけ」という言い方もできると思います。
同じように、思いついてすぐに行動に移す人が今までに何人もいたかもしれません。ただその人たちは成功しなかったのでTVで取り上げられることがなかっただけなのです。
逆に、他の人から一見無茶なことをしているように見えたとしても、それなりの知識や経験やアイデアをもっていれば成功する可能性は高くなるのではないでしょうか。
中学・高校で勉強する中には「実際に独りで生活を始めた時に役にたつのだろうか」と疑問に思うようなこともあるかもしれません。
ただ Yanagawaさんのように、何かのキッカケで急にやりたいことが見つかった時に、そのようなものが意外と力を貸してくれるのかもしれません。
もしかしたら Yanagawaさんは、冒険家のように「何かやりたいことを見つけたその時のために」それまでずっと準備をし続けていただけなのかもしれないと思いました。